下手な例え話

英文法の授業でさ、ありきたりな言葉なんだろうけどさ、すごく新鮮に感じたの。


「人間、辛いときはのぼり坂で、楽なときはくだり坂なんだよ。だから今みんなは、特に受験生はのぼってると思うよ。」


さて、俺は今何合目まで来ているんだろう?8合目?それともまだ3合目?
どれだけ急かも、どれだけのぼったのかも、イマイチ実感がない。目隠ししながらひたすらのぼる。
ただ、のぼりだしたのはつい最近だというのはわかる。
それまで随分とくだってたのも…わかってる。だから、行っててせいぜい5合目だな…。
目隠しはずすのは、まだしばらく先のこと。はずしたとき、俺はひとまず頂上着けてるの?
もし着けなかったのなら、ちょっとくだって、そのあと時間をかけてゆっくりと、緩やかな坂をのぼるよ。
もし着けたのなら、その後はどうしよう?くだって楽になる?それともまたのぼる?わからない。


とりあえず今は、ひたすらのぼろう。ただそれだけ。俺はまだ人生の半分も生きてないんだから。