前進/僕/戦場(鍋)へ

すき焼きについて少し書いてみようか。
母親と俺とで「いただきま〜す」と言って鍋をつつき始めてから約5分後、兄貴が帰ってくる。余談だけど、時に憎かったり、時に好きだったり、どーでも良かったりと、この人にはかなり不安定な感情を抱いている。まぁ、そんな兄貴が帰ってきた。
少し疲れた様子で「風邪引いた…」と言った。母が「食べるでしょ?」と伺うと、「んー、ちょっとだけ」と返した。実際、肉一切れと豆腐をはふはふしたら、「ご馳走様」と言って部屋へと向かった。…のだが、それから5分もしないうちに戻ってきて、なんと再び鍋をつつき始めやがった。
しかもターゲットは7割方が、にく。みんな大好き、にく。鍋の王様、にく…!!
どうやらこの人は容赦と言うものを知らない。お前さっきご馳走様って言ったばっかりじゃん!…などと心の内で突っ込む。
結局ヤツはにく全体の6割以上をたいらげ、満足そうな顔で食事を終えた。さっきまで風邪と言っていた男が、普通に元気になっていた。さすがに「にく食いすぎだって!!」と突っ込むと、ヤツは「鍋は戦場だ」と、ご丁寧に赤木キャプテンの声のマネまでして部屋へと去っていった…。後に残ったのは、白菜の芯とシイタケの傘だけであった…。


あ、残り物は明日のお弁当にinだそうです…(泣